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稲場圭信の研究室 Keishin INABA

利他主義・市民社会論、ソーシャル・キャピタルとしての宗教に関する研究、宗教社会学:::稲場圭信(大阪大学大学院教授) Keishin INABA(Ph.D.)'s site for the study of altruism, civil society and religion as social capital.

スピナビ映画感想2

スピリチュアリティに関連した映画、「スピリチュアリティ・カフェにようこそ」と「spinavi」を見た院生の感想です。
1.ユングを研究している大学の先生が、―『千と千尋の神隠し』は、思春期の少女が一旦別の世界(無意識?)に向かうことで、両親との葛藤や様々な悩みを自分で乗り越えていくというようなカウンセリングの過程に似ている―という話をされていた。今回の映画で、宮崎駿アニメが人気である理由のひとつに、スピリチュアリティに満ち溢れていることが示唆されていた。世代を問わず宮崎アニメが受け入れられるのは、人々がその物語を見ることで、普段あまり意識していないこと(自然に対する畏敬、人々への感謝など)に気づかされ、癒されるということも関係しているのではないだろうか。カウンセリングというかたちを選ばなくても、自然の持つパワーや、人と人とのつながりから得られる何かが、その人を勇気づけ、後押しをしてくれることがあると思われる。

2.失恋した青年が、家にいても仕方がないと思い、外へ出てさまざまな体験をする様子が明るく描かれていて楽しく鑑賞できた。「苦しいときの神頼み」ではないが、普段初詣くらいしかお参りしない神社に、病気や受験、また様々な悩みがある時など、突然思い立って参るのは日本人ならではの行動であろう。宗教とは程遠いような生活をしている現代人ではあるが、根底には宗教心というような霊的な心が流れているような気がする(DNAのなせる業かどうかは定かではないが)。また失恋という痛手を背負っている時だからこそ、感受性が鋭くなり、普段何気なく見ている景色や人々のやり取りに、自分の心がぐっと引き寄せられるような体験をしている。私ごとではあるが、最近、自分の近しい人に対する思いやりを忘れ、わがままを言っていたことを反省した日に、この映画を鑑賞できたことは、ユングのいう共時性のようなものを感じて、まさにスピリチュアルな体験だと思いながら授業を受けていた。

 全体を通して感じたことは、若い世代の様々なスピリチュアリティ体験を知ることで、私が感じていたスピリチュアリティが、より具体化され広がりを持つことができた。貴重な映画を見せていただいてありがとうございました。

By Y.T.

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