単著
・Keishin Inaba, Altruism in New Religious Movements: The Jesus Army and the Friends of the Western Buddhist Order in Britain, (ISBN 4-88730-604-0) 2004年12月 大学教育出版 全244頁 アマゾンでの購入は Altruism in new religious movements―The Jesus Army and the Friends of the Western Buddhist Order in Britain
概要:本書は、PhD論文(A Comparative Study of Altruism in the New Religious Movements: With special reference to the Jesus Army and the Friends of the Western Buddhist Order, PhD thesis of King's College, University of London)に加筆修正したものである。英国のキリスト教系,the Jesus Fellowship Church, Jesus Armyと仏教系the Friends of the Western Buddhist Orderの新宗教を事例に、長期のフィールドワークにもとづき、信者の社会的特性や価値観を明らかにした上で、利他主義と宗教の関係、利他主義の構造、および利他的精神の発達メカニズムを解明している。宗教により人がより利他的になるならば、如何にして、どのようなプロセスを経てそのようになるかが問題になる。未成人の場合、成長過程で社会化にともない利他的な人格が形成され、宗教とは直接関係がない可能性もある。宗教的影響よりも家族を含め様々な環境が要因で人をより利他的にしているとも考えられる。本書は、質的調査、量的調査の両面において上記のような点も考察している。宗教社会学をベースに社会福祉学と道徳性心理学の複合研究領域を開拓する試みである。
共編著
・Ruben Habito & Keishin Inaba eds, The Practice of Altruism: : Caring and Religion in Global Perspective, 2006年6月 Cambridge Scholars Press 全209頁.
概要:近年、利他主義の研究は様々な研究領域で関心を呼んでいる。思いやりの行動を動機付けるものは何か、思いやりの精神や行動を促進させる要因は何か。本書は他者に対する思いやりと宗教の関係に射程をさだめ、上記のようなアクチュアルな問題に、日本、アメリカ、イギリス、北欧、西ヨーロッパ、タイ、インドにおける11の事例研究からアプローチしている。世界的視野で、社会学、人類学、心理学などの諸研究領域を横断しながら現代社会における宗教と利他主義の関係を捉える新たな潮流を示す論文集。
共著
・稲場圭信「テロにおびえるイギリスの宗教と民族」、渡邊直樹編『宗教と現代がわかる本 2008』2008年3月、平凡社、pp.116-119.
・稲場圭信「ヨーロッパの宗教事例」、「宗教的利他主義とボランティア」櫻井義秀、三木英編著『よくわかる宗教社会学』2007年11月、ミネルヴァ書房、pp.74-75, 166-167.
・稲場圭信「宗教団体のボランティア活動の現状と将来」、渡邊直樹編『宗教と現代がわかる本 2007』2007年3月、平凡社、pp.172-175.
・稲場圭信「宗教の社会参加と利他主義」、『宗教と福祉:IAHR2005東京大会パネル記録』、2006年7月 皇學館大学出版部 1-19頁
概要:近年、欧米社会では、信仰を基盤とした慈善活動や社会奉仕活動の動きが盛んになってきた。日本でもボランティア活動の広がりの中で、宗教者や宗教団体の影響は少なくない。しかし、現代日本の社会は、宗教が伝統的に持っていた社会秩序の維持や道徳的価値観の提供といった機能を宗教団体に求めていない。本稿では、このような状況にある日本の宗教団体の社会奉仕活動のゆくえを、欧米と比較しながら様々な角度から考察している。キーワード:利他主義、社会貢献、慈善活動、利他行ネットワーク
・稲場圭信「ボランティア、利他主義、絆の気づき」、樫尾直樹編『アジアのスピリチュアリティ―精神的基層を求めて』、2006年2月 勉誠出版 166-177頁
概要:生活の充実、自己実現、自発性、個人主義などを看板に語られるボランティア活動であるが、継続性がともなう時、ボランティア活動はとてもスピリチュアルな取り組みとなる。ボランティア活動実践者のインタビューをもとに、日本人の精神的基層にあるもの、他者への思いやり、人と人との絆を探究している。
・稲場圭信「シェアされるスピリチュアリティと意識変容」「コラム:ロールモデルと社会化」伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達也編著『スピリチュアリティの社会学―現代世界の宗教性の探求』 (ISBN 4-7907-1093-9) 2004年11月 世界思想社 122-142頁,187-189頁 アマゾンでの購入は スピリチュアリティの社会学―現代世界の宗教性の探求
概要:本書は、伊藤雅之、樫尾直樹、弓山達也、大谷栄一、葛西賢太、稲場圭信、菊池裕生、芳賀学、櫻井義秀、小池靖が執筆し、現代の宗教性を論じている。本人の担当は第6章「シェアされるスピリチュアリティと意識変容」とコラム「ロールモデルと社会化」である。第6章では、イギリス仏教集団を事例に、共同性を生成しているスピリチュアリティとその獲得プロセス、および意識変容を論じている。
・Keishin Inaba, ‘Altruism and Religion in Europe: Theoretical Perspectives of Motivation’, in D. Jerolimov et al. eds, Religion and Patters of Social Transformation, (ISBN 953-6218-16-X) 2004, Institute for Social Research pp.207-220
概要:宗教と利他主義の相関について先行研究をレビューした上で、ヨーロッパ価値調査の結果をもとに、ボランティア活動や慈善活動の動機を論じた。
・稲場圭信「イギリスの新宗教と社会」国際宗教研究所編『現代宗教2001−21世紀の宗教−』(ISBN 4-490-30577-X) 2001年3月 東京堂出版 190-204頁
概要:本稿は、イギリスの新宗教と社会について広範な観点から論じている。イギリス現代社会は、多数の民族と文化的伝統が混在しているが、それは新宗教にも反映されている。よって、まずイギリス現代社会と宗教について概観し上で、新宗教の発生成長基盤を考察し、次に宗教の法的地位や状況を検討、2つの教団を通してイギリス社会における新宗教を論じ、最後に新宗教に対する反応を様々な角度から論及している。