「英の監視社会、反省ムード 人権重視の新政権が見直しへ」(2010年8月3日 朝日)という記事がありました。
「行き過ぎたテロ対策が、市民の自由を侵していた」。それは、400万台を超す監視カメラと移民・マイノリティに対する身体検査などの施策です。治安、人権、自由のバランスが問われる難しい問題ですが、1997年以来13年間続いた労働党政権が今年の5月に終焉し、政権交代により人権重視の方向にかじ取りされそうです。
(私は1996年から2001年まで5年間イギリスに住みました。その後も何度も訪問しています)。イギリス、ロンドンは、様々な矛盾・コンフリクトを抱えた社会です。以下にそのことを書きました。
・稲場圭信「現代都市における共存・信頼・憎悪―多民族都市ロンドンの苦悩」木岡伸夫編著『都市の風土学』2009年2月、ミネルヴァ書房、pp.244-260.
以下は、その一部抜粋です。
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