Cambridge Scholars Pressから拙著のペーパーバック版が出版されました。
・Ruben Habito & Keishin Inaba eds, The Practice of Altruism: Caring and Religion in Global Perspective.近年、利他主義の研究は様々な研究領域で関心を呼んでいる。思いやりの行動を動機付けるものは何か、思いやりの精神や行動を促進させる要因は何か。本書は他者に対する思いやりと宗教の関係に射程をさだめ、上記のようなアクチュアルな問題に、日本、アメリカ、イギリス、北欧、西ヨーロッパ、タイ、インドにおける11の事例研究からアプローチしている。世界的視野で、社会学、人類学、心理学などの諸研究領域を横断しながら現代社会における宗教と利他主義の関係を捉える新たな潮流を示す論文集。
年越し派遣村村長として運営を取り仕切った湯浅誠さんを呼んで、反貧困-自己責任社会」から「支え合う社会」をテーマに講演してもらい、その後、私と対談します(彼は私の高校時代の同級生です)。
神大生向けですが、関心がある方は数名程度なれば参加可ですのでご連絡下さい。7月5日です。以下に詳細と登録・問い合わせ先があります。
http://gpesd.h.kobe-u.ac.jp/assets/images/090705ESDsympo.pdfまた、先日、仕事と住まいを失った人たちへ自立支援「大阪希望館」が開設されました。
その設立記念集会が開催されます。
パンフレット7月11日(土)午後1:30~午後4:00、浪速人権文化センター(大阪市浪速区浪速東1-9-20)作家、難波利三さんの「『大阪希望館』いま・むかし」と題したお話や、平和の大切さを訴えるパフォーマンス「あんがいおまる一座」もあります。私は、「『思いやり格差』社会から『支へ合う』社会へ」と題して講演します。
今、世の中は、他者への思いやりがある人と自分のことしか考えない人に分断されています。虐げられている人、苦境にある人を横目に自分だけが生き残る、そんな息苦しい世の中に誰も住みたくはありません。活動にあまり参加できなくとも、他人事とせず、こころの片隅で他者のことを思いやる、それが希望ある社会の一歩となります。気がついた人が、できることから始める。一歩踏み出しましょう。