私のイギリス留学時代の恩師、Peter Clarke先生(オックスフォード大学教授)によって監修された世界新宗教運動事典(ペーパーバック版)が出版されました。私もJesus Armyをはじめ5項目執筆しました。
Peter Clarke ed.
The Encyclopedia of New Religious Movements, London: Routledge Ltd. 2008/1
ISBN:0415453836
・稲場圭信「イギリスの子育て・幼児教育事情(下)」『一冊の本』朝日新聞社、2007年11月号、pp.9-11、2007年11月
の一部抜粋です。
イギリスでは、赤ちゃんが次女の月齢位になると、ナーサリーにあずけて働く女性も多い。そのナーサリーでも格差がある。バレー、ダンス、フランス語などのカリキュラムを取り入れているところもある一方で、約4%のナーサリーが赤ちゃんを泣きっぱなしにし、狭い所に放置して十分に動き回らせないと、その不適切な扱いと環境が指摘されている(Ofsted「Getting on Well」報告)。
イギリスは階層社会である。話し方、生活習慣、教育にそれがあらわれている。成人学習団体(Learndirect)の調査では、5歳から10歳の子を持つ親の二割が英語の宿題を手伝うのに困難を感じているという。初等教育を終える一一歳の四割弱の生徒が読み書き計算が正しくできない(8月政府報告)。階層社会で下層にいる人たちの中には、読み書きに不自由を感じる人もいるのだ。
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・稲場圭信「イギリスの子育て・幼児教育事情(中)」『一冊の本』朝日新聞社、2007年10月号、pp.8-10、2007年10月
の一部抜粋です。
願いをこめて子どもの名前をつける。それはイギリスでも同じである。書店では命名の本が売っている。二〇〇六年、伝統的な名前の人気上位は、男の子ではトーマス、ジェームズ、ウイリアム、女の子ではエミリー、シャロット、エマ。現代風の名前では、男の子がタイラー、ハーヴェイ、ハリソン、女の子がミア、ポピー、マディソンだ。
名前だけでなく、子どもの将来を思って環境を整え、教育に熱心な親もいる。20年前は幸せであれば成績は気にしないという親が多かったが、近年、教育熱心な親が増えていると、八月一二日付けのタイムズ紙で記者が自分の子育て体験をもとに述べている。中流階級でも安定した収入で生活するには厳しい競争に勝たなければならない。能力社会(meritocratic society)で競争が厳しくなっているのだ。
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稲場圭信「イギリスの子育て・幼児教育事情(上)」『一冊の本』朝日新聞社、2007年9月号、pp.9-11、2007年9月
の抜粋です。
2007年6月の入梅の時期に日本をイギリスに向けて出発した。オックスフォード大学とロンドン大学の客員研究員として9月下旬まで滞在する。
関西空港からロンドン・ヒースロー空港まで12時間のフライトは小さい子どもには退屈だ。わが家族には乳幼児がいるので、決め細やかなサービスも考えていつも利用している日本航空に今回もお願いすることにした。客室乗務員にバーバラさんという英国人がいた。彼女は機内サービスの合間に長女の話し相手になってくれた。長女には生まれた時から英語の子守唄や子どもむけの歌(nursery rhymes)を聞かせ、英語で歌ったり踊ったりする教室にも楽しいというので通わせていた。私も自分のへたな発音が娘にうつるのを心配しながらも英語で話しかけていたのである。イギリス滞在の助走はできているはずだ。しかし、滞在期間中、長女は日本の友だちがいない環境におかれる。大丈夫だろうか。英語で話しかけるバーバラさんにアニメのキャラクターを見せ恥ずかしそうに話す長女。心配するよりも何事も経験である。
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神戸大学大学院人間発達環境学研究科 (旧: 総合人間科学研究科) が取り組む、文部科学省、
大学院GPプロジェクト「正課外活動の充実による大学院教育の実質化」
神戸大学発達科学部、文学部及び経済学部の三学部連携事業
文部科学省が進める大学教育の充実(Good Practice)取組事業のひとつ「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」
テーマは、「アクション・リサーチ型ESDの開発と推進」で、持続可能な社会づくりのための教育(ESD)をアクション・リサーチの観点から開発と推進しようとするものです。
現代GPプロジェクト「アクション・リサーチ型ESDの開発と推進」ESD3WeeksESD-J